ノンビリ暮らそう

電脳硬化症気味な日記です。まとまった情報は wiki にあります。

2004.1.27 (Tuesday)

at 14:06  

Webサービスの「ウィッシュリスト」   [ビジネス?]

 IBMのDirector of Web Services、Bob Sutor氏の記事「Webサービスの『ウィッシュリスト』」を受けて、江島健太郎氏が「Webサービスのリアリティ」という記事を書かれています。Webサービスベンダーの取り組みに対して、非常に否定的な内容です。しかし、その論拠には、議論の内容に全くそぐわない理論を”真理”として持ち出し、それをベースに展開している部分が多く見受けられます。そして語彙に関して誤解もあるようです。共通理解となっている部分以外の、著者独自の結論はどれも理解に苦しみます。他のコメンテーターと同様、私も納得のいく記事ではありません。

 しかし一点、単純なことですが考えさせられました。Webサービスという全体として標準化に向かう規約群をもって、企業が差別化のための付加価値を見出すことは矛盾しているな、と。標準化というモデルが、利潤追求のための競争を許容することは難しいでしょう、やっぱり。

 そういう意味で、現在行っているWebサービス普及のための取り組みの利益は、行為者だけに集中して還元されることはありません。業界全体に薄まる、つまりはボランティアです。一時的に技術的優位に立っても、即座に標準化され、共有認識にならないと価値のでないものですからね。その優位性のスパンは儲けが出るほどの期間ではないでしょう。
そこに付加価値を求めるのは間違いだな、とは思いますね。


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