仮想化による性能劣化の変更点

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　フリーな仮想化ソフトウェアが現場に普及してきていますが、ほとんどはFull-Virtualizationです。果たしてその性能はいかに？

* 計測方法 [#maa55b3d]
-[[HDBENCH 3.30:http://www.hdbench.net/]]を5回ずつ動作させ、値を記録する。
-平均値で比較する。

* 環境 [#t6e73974]
-Hyper-Threadなデスクトップ型PCと、HDDがネックなノート型PCの2台を用いる。
-仮想化ソフトは、無償で利用できる3種類を用いる。

** Desktop [#keb6c5ca]
-システム モデル : To Be Filled By O.E.M.
-プロセッサ : Intel Pentium 4 CPU 2.40GHz (HT)
-物理メモリの合計 : 1024MB
-ハードディスク : HGST IC35L120AVVA07-0 (115.03GB)
-ディスプレイアダプタ : WinFast A7600 GS(NVIDIA)
-OS : Microsoft Windows XP Professional Service Pack 2
--[パフォーマンスオプション][視覚効果]は[パフォーマンスを優先する]に設定
--Windowsサービス[Themes]は停止
--ウイルス対策ソフトウェアは停止

** Note [#n9ccdaaf]
-システム モデル : SONY VGN-S92PSY
-プロセッサ : Intel Pentium M processor 2.13GHz
-物理メモリの合計 : 1024 MB
-ハードディスク : FUJITSU MHT2060BH (55.88GB)
-ディスプレイアダプタ : NVIDIA GeForce Go 6200
-OS : Microsoft Windows XP Professional Service Pack 2
--[パフォーマンスオプション][視覚効果]は[パフォーマンスを優先する]に設定
--Windowsサービス[Themes]は停止
--ウイルス対策ソフトウェアは停止

** VMware Server 1.0.4 build-56528 [#d857010c]
-プロセッサ数 : 2
-メインメモリ : 512 MB
-ハードディスク容量 : 64GB
-OS : Microsoft Windows XP Professional Service Pack 2
--[パフォーマンスオプション][視覚効果]は[パフォーマンスを優先する]に設定
--Windowsサービス[Themes]は停止
--ウイルス対策ソフトウェアは未インストール
--Network,USB,Sound 有効

** Virtual PC 2007 (6.0.156.0) [#mfce8595]
-ハードウェアの仮想化 : 利用不可
-メインメモリ : 512 MB
-ハードディスク容量 : 64GB
-OS : Microsoft Windows XP Professional Service Pack 2
--[パフォーマンスオプション][視覚効果]は[パフォーマンスを優先する]に設定
--Windowsサービス[Themes]は停止
--ウイルス対策ソフトウェアは未インストール
--Network,USB,Sound 有効

** VirtualBox 1.5.0 [#v7afd8d4]
-ハードウェアの仮想化 : 利用不可
-メインメモリ : 512 MB
-ビデオメモリ : 128 MB
-ハードディスク容量 : 64GB
-OS : Microsoft Windows XP Professional Service Pack 2
--[パフォーマンスオプション][視覚効果]は[パフォーマンスを優先する]に設定
--Windowsサービス[Themes]は停止
--ウイルス対策ソフトウェアは未インストール
--Network,USB,Sound 有効


* 結果 [#u0d579e1]

** CPU [#x6324a12]
#ref(CPU.png);
>> 1秒間に浮動小数点演算＆整数演算の500Loopを何回できたかの回数です。単位は500Loopの回数/sです。測定ルーチンはL1キャッシュ内に収まるよう小さく作ってありますので,本当のCPU能力がわかります。
RIGHT:'''HDBENCH Help より'''
- 思ったより仮想化による劣化が少なかった。
- Multi-Processor対応をハッキリと謳っているのはVMware Serverのみだが、他ソフトはどうなのか、不明。今回のDesktopはHyper-Threadなので問題が無かったのか？

** Memory [#kf708e60]
#ref(Memory.png);
>> 8MByteのMEMORYを1秒間で何回Read,&Write&ReadWrite出来たかを測定します。MEMORYはDWORD(4Byte)でRead、Writeしています。ReadWriteはDWORDでReadしその数値を＋１した後Writeしています。
RIGHT:'''HDBENCH Help より'''

- Memoryに関しても、物理PCと大きな差異は見られない。
- VMwareの測定値が物理PCを上回っているのは、HDBENCHが仮想化OSのキャッシュ機構に対応してないせいか？

** Video [#k73f882b]
&ref(Rectangle.png); &ref(Text.png); &ref(Ellipse.png); &ref(BitBlt.png); &ref(DirectDraw.png);
>> １秒間の矩形&Text&円&BitBlt&DirectDrawの描画回数です｡
RIGHT:'''HDBENCH Help より'''

- 描画性能は、劇的に劣化した。
- VMware Serverの矩形描画測定では、数分～十数分間処理が止まってしまう。何か問題がある。
- 2D描画性能は似たり寄ったりだが、DirectDrawについてはVirtualBoxが良い結果を出した。

** Disk [#sd7c3340]
#ref(Disk.png);
>> リード、ライト、コピーの1秒間の転送バイト(KByte/s)を測ります。使用容量はデフォルトで100MByteになっています。コピーは64KByteのファイルを連続コピーしたときの転送速度です。DISK測定はDISKキャッシュを切って測定していますので,通常使用時よりも高い数値が出ます。
RIGHT:'''HDBENCH Help より'''

- 測定値のバラつきが大きく、平均値を元にしたこのグラフはあまり参考にはならないかもしれない。
- ただ、2～3割の性能劣化が認められる。
- VirtualBoxのDisk読取性能がやたらと大きな数値を記録したことには、何らかの原因があると思われるが、不明。この数値は誤りと思われる。


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*** 参考文献 [#l33e7886]
- [[実測！ 物理マシンと仮想マシンの性能差は？(Xen):http://www.atmarkit.co.jp/flinux/rensai/xen02/xen02a.html]]
仮想化による性能劣化 の変更点

仮想化による性能劣化の変更点
